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FatLavaの花器を中心に、東西ドイツから買い付けしたものをそれぞれの特徴や背景とともにどこよりも詳しくご紹介したいと思い努めています。FatLavaにご興味をお持ちで、且つこのサイトをご覧下さっている方はきっと、より多くの情報をお求めでこちらにたどり着かれたのではないでしょうか?

軌跡なども踏まえ長文になりますので、Fatlavaについてお知りになりたい方はダイレクトに下部までスクロールしてご覧ください。

----------------プロローグ ---このサイトを立ち上げた経緯と自己紹介----------------

FatLavaやWGP(WestGermanPottery)、広範囲ではドイツ全般の陶器メーカーだったり、それぞれの特徴や背景についての情報がなかなか乏しく、もっと掘り下げて知りたい!。私自身がそう感じていたのでホームページを立ちあげることに至りました。

私は大阪で金属工芸の制作活動を併せておこなっているkiisと申します。
約5年前に自分の制作の道標としてドイツのうつわに触れ魅了されたことがきっかけで、その興味対象は工業製品から西ドイツなどのアートポタリーへと徐々にシフトチェンジ。今ではコレクターの一人としてfat lavaやArt Potteryの収集をしています。

(下部に掲載しているinstagramアカウント/Facebookページでは、自身の作品も併せて載せているアカウントとページになります。個展やPOP UPイベントで併せてFatLavaの販売もしており、そちらではそのイベントのお知らせなども随時しております。)

もともとはkiisのデザイナーKiiが現地に行った時に蚤の市やアンティークショップで個人趣味としての収集を始めていましたがあくまでも現地には訪れた時のみ。それ以外の日々は、ドイツ人ベルリン在住の親友Nie-nahとの協業でバイイングを進めていました。
Nie-nahとのオンラインバイイング(ニーナが実際にマーケットや卸のお店に行って電話やメールをしながら動画や画像を送ってもらいその場でチェックする形)を取っていました。
が、コロナ禍以降、出歩けない/ドイツからの小包が一旦ストップしたことが逆に功を奏し、ドイツ便再開以降はドイツはもとよりオランダやデンマーク・フィンランドのコレクターさんをメインとして売買をさせてもらえることになりました。

陶器について、コレクターさんたちと話しをしていると「fatlavaやWGPというカテゴライズされた紹介だけでなくもっともっときちんとそれぞれのレーベルや時代背景についても知ってほしい」と言われたことがありました。
私も一作家として、もしも作品が後世に残るとすれば、できれば自分の軌跡も併せて知ってもらいたい。
コレクターさんの言葉にそりゃそうだ!とハッとしたことが後押しとなり、積極的に知ってもらえるように活動しています。

日本では連想するにざっくり【民芸品のうつわ】というカテゴライズされたものたちと同じような感覚とイメージして頂ければわかりやすい気がします。一言で民芸品と言っても、〇〇窯があって、そこにはそれぞれの背景があります。特徴や歴史、いろんなものがあり、それが付加価値として手元と心にしっかり届くもの
だと思っています。
まぁ、単純に私自身がそこに興味津々なので、それを同じような好みの方と共有したい、というところが大きいのですが。。。



それでは、長々とお話ししたところでようやく本題について、触れていきますね。
お待たせしました!!
----------------Fat lavaとドイツの窯業について ----------------

そもそも、最近日本でもよく耳にするようになった『Fat Lava』という言葉。

平たくいえば、ミッドセンチュリー時代~1980年代にかけてドイツ(特に有名なものの大半は西ドイツ)で制作されたある特徴を持った陶器のことです。

そのある特徴というのが連想するに【溶岩のよう】なもの。溶岩のように流れているようなディティールだったり、情熱的なマグマのような真っ赤なカラーだったり。はたまた冷えて固まった溶岩のようなザラっとしたテスクチャだったり。厚ぼったい粗い釉薬も象徴的なポイントです。

そういったイメージを頭に描きつつ、当サイトのアイテムをご覧頂ければ「あぁこんな感じかぁ~」と思って頂きやすいかもしれません。

そしてそのFatLavaについて、まだまだ世界コレクターたちとっても研究対象ですが、掘れば掘るほど面白いので、話せる内容はもりだくさん。
以下は長文になりますが、その背景を少し記述してみました。

-------【Fat Lava】【W.German art pottery】について-------

西ドイツ芸術的陶器【West german Art Pottery】は1949年から1990年までの期間に西ドイツで生産された陶器を表す用語であり、【W.GERMANY】は原産地を説明する唯一のマークであり、一般的に使用されていました。
【Fat lava】は釉薬のごく小さなサブカテゴリを指す一般的な用語ですが、W.ドイツの陶器の同義語として使用されることが多く、実は不明確だと言われています。

kiisでも【Fat Lava and German Art Pottery】というととても長いので割愛させて頂くことがしばしば。
それぞれの商品については【Fat lava】と書く/書かないで分別しているようにしています。(うっかりしていたらご指摘ください。)

今回はkiis的見解を踏まえてW.GERMANY/Fat Lavaについてご紹介します。

第二次世界対戦の敗北後、ドイツは陶器産業を再建するのに数年かかりました。
国を挙げて再建に取り組んでいたようです。
1950年代から1970年代までの全盛期には、100以上の陶器/磁器会社や陶芸家が西ドイツを主としてアーティスティックな陶器を積極的に生産していました。それらを総称して【West german Art Pottery】と呼ばれています。
Scheurich、Ruscha、Carstens、Bay、ES、およびDümler&Breidenなどはとても有名でした。
1970年代初頭に生産が減速し始めた一方で、1980年代までさまざまな趣向の陶器が生産され続けました。その多種多様な形と表現豊かな色でよく知られています。

それらは特に1990年代半ばに世界的にも注目を集め始め、以降コレクターの間で関心が高まり続け、現在に至ります。日本でもかなり多くのアンティークショップやヴィンテージショップで見かけるようになりました。

そしてその中で、【Fat lava】と【West german Art Pottery】という用語はしばしば同じ意味で使われますが、意味が異なります。
【Fat lava】は【West German Art Pottery】の中の一部のカテゴリを示しているだけなのです。それが戦術した溶岩のような外観を与える厚い釉薬の種類のものだということです。

2006年にGraham Cooley博士は、キングスリン芸術センターで「Fat Lava: West German Ceramics of the 60s & 70s」を主催。
彼の膨大なコレクションから展示しました。
イギリスや世界各地から約3500人以上がこの展覧会に訪れたそうです。
【Fat lava】という造語が最初に登場したのはこの時だという一説があります。

Mark Hillは、Graham Cooleyの展覧会とその図録とカタログである "Fat Lava"を出版しました。
また、Kevin GrahamはいくつかのCDを制作し、GrahamとHenrik Aaroeは2016年に "German Ceramic 1960-1990"を共同制作しました。
Gin-ForのOdditiquesサイトには、さまざまなエッセイやビデオもあります。しかし、多くは文書化されておらず(amazonなどでも「Fat Lava/book」と検索してもこの書籍しか引っかかりません。)、初期の研究のいくつかに今もなお誤りがあると言われています。


それに追加した記述をしておくと、そもそもFat Lavaの様式に見える陶器は、決して西ドイツだけではない、と実際にものを集めていてとても感じます。
なぜなら、VEB Handelslebenなど東ドイツの国営工場でもFatLava的要素を取り込んでいる様式のものがたくさんあったり、DDR(東ドイツ)のマークがあるものも同様にそれらを発見することがあります。
それは実際にものを集めていて感じること、プラスドイツの親友Nie-nahが教えてくれる情報でもあるので、自信を持って書いています。そもそも、東西に分断される前からあったメーカーがたまたま領地として東に入っただけなので、そりゃあるだろうというところでもあります。

そのあたり含めて世界的にも不確かな定義であるがゆえに、とても興味深いものであることは間違いないと思っています。
Mark Hillの書籍でさえ、15年経った今だにアップデートを繰り返しているんですもの。新しい発見を見つける権利は誰にだってあると思います。

。。。。。そんなお話、ちょっとワクワクしてきませんか?

それではどうぞ、じっくりと我がサイトをご覧ください☆