Fat Lavaブーム到来、Ruscha313多数入荷! | Fat Lava and German Art Pottery-kiis-

2019/12/25 12:50

ここ半年ぐらいで格段に【Fat lava】の名前を聞くことが増えました。

取り扱うお店も増えてきて、いよいよFat LavaとGerman Art Pottery のブームが来たかとワクワクしています。


さてさて、kiisでは来年1月下旬にアトリエのあるビルの2階(大阪市北区天神橋。大阪天満宮のすぐそばです)でFat LavaとGerman Art Pottery の展示販売を行います。



今回はRuschaを多数バイイングしています。




Ruschaのフォーム313についての歴史は、私の認識より遥かに深く(ごめんなさい)、40年近く生産されていた形でした。

1950年代から60年代にかけては華奢でフェミニンなライン。
1970年代に入り、より安定した安心感のある形に時間をかけて改変されています。




コレクターの間ではその儚げな危うさを求める人も多かったり、また、年代を重ねるたびに数が作れるシステムを構築して歴史を重ねていたため、同じ313ナンバーのものの中でも価格の幅に大きな違いがあることがわかりました。

フォームの変更しかり、最後の仕上げは手作業のため表情の違いがあることも相まって、同じ313だけのコレクターが存在するほど奥が深い形。今、私がメインで取引しているディーラーさんは20年以上もコレクターでもあったため(現在はコレクションが増えすぎてガールフレンドに怒られるので手放さないといけなくなったそうです。今は複数のバナナの箱に収納していて、ひと箱ひと箱愛でながら数年かけて手放しているそうです)、そういった正確な知識を教えてくれます。

秋に持って帰って来た時、日本でもすでに313はポピュラーで最低基準の価格がついていたため、無知だった私はそれを荒らさないようにしていました。
が、数を眺める毎に疑問を持ち始め、話を聞いたり調べた後に、それぞれの適正価格に改正することにしました。

(既に販売した方へは対応済み)


日本でももっとその奥行の面白さが伝わればいいなと思います。


フォームの違いは重さにも表れているので、実物を手に取ってみて比較して頂ければ幸いです。


オンラインでのご注文は、1月26日の展示会終了後に梱包させて頂きますのでご了承下さいませ。


----------------Fat lavaとドイツの窯業について ---------------

平たくいえば、ミッドセンチュリー時代~1970年代(1980年代)にかけてドイツ(特に有名なものの大半は西ドイツ)で制作されたある特徴を持った陶器のことです。

そのある特徴というのが連想するに【溶岩】のようなもの。溶岩のように流れているようなディティールだったり、情熱的なマグマのように真っ赤なカラーだったり。はたまた冷えて固まった溶岩石のようにザラっと粗いテスクチャだったり。


-------【Fat Lava】【W.German art pottery】について-------

西ドイツ芸術的陶器【West german Art Pottery】は1949年から1990年までの期間に西ドイツで生産された陶器を表す用語であり、【W.GERMANY】は原産地を説明する唯一のマークであり、一般的に使用されていました。

【Fat lava】は釉薬のごく小さなサブカテゴリを指す一般的な用語ですが、W.ドイツの陶器の同義語として使用されることが多く、実は不明確だと言われています。


kiisでも【Fat Lava and German Art Pottery】というととても長いので割愛させて頂くことがしばしば。

それぞれの商品については【Fat lava】と書く/書かないで分別しているようにしています。(うっかりしていたらご指摘ください。)


今回はkiis的見解を踏まえてW.GERMANY/FATLAVAについてご紹介します。


第二次世界対戦の敗北後、ドイツは陶器産業を再建するのに数年かかりました。国を挙げて再建に取り組んでいたようです。

1950年代から1970年代までの全盛期には、100以上の陶器/磁器会社や陶芸家が西ドイツを主としてアーティスティックな陶器を積極的に生産していました。

Scheurich、Carstens、Bay、ES、およびDümler&Breidenなどはとても有名でした。

1970年代初頭に生産が減速し始めた一方で、1980年代までさまざまな趣向の陶器が生産され続けました。


西ドイツの【West german Art Pottery】は、その多種多様な形と表現豊かな色でよく知られています。

1990年代半ばに注目を集め始め、以降コレクターの間で関心が高まり続けています。

Horst Makusは、90年代後半以降に数冊の本を出版しましたが、それらはドイツ語で、1962年頃までの期間に限定されています。


【Fat lava】と【West german Art Pottery】という用語はしばしば同じ意味で使われますが、技術的には意味が異なります。

【Fat lava】は溶岩のような外観を与える厚い釉薬の種類を具体的に指すと言われています。


2006年にGraham Cooley博士は、キングスリン芸術センターで「Fat Lava: West German Ceramics of the 60s & 70s」を主催。

彼の膨大なコレクションから展示しました。

イギリスや世界各地から約3500人以上がこの展覧会に訪れたそうです。

【Fat lava】という造語が最初に登場したのはこの時だという一説があります。


Mark Hillは、Graham Cooleyの展覧会とその図録とカタログである "Fat Lava"を出版しました。

また、Kevin GrahamはいくつかのCDを制作し、GrahamとHenrik Aaroeは2016年に "German Ceramic 1960-1990"を共同制作しました。

Gin-ForのOdditiquesサイトには、さまざまなエッセイやビデオもあります。しかし、多くは文書化されておらず(amazonなどでも「Fat Lava/book」と検索してもこの書籍しか引っかかりません。)、初期の研究のいくつかに今もなお誤りがあると言われています。



それに追加した記述をしておくと、そもそもFat Lavaの様式に見える陶器は、決して西ドイツだけではない、と実際にものを集めていてとても感じます。

なぜなら、VEB Handelslebenなど東ドイツの国営工場でもFatLava的要素を取り込んでいる様式のものがたくさんあったり、DDR(東ドイツ)のマークがあるものも同様にそれらを発見することがあります。


世界的にも不確かな定義であるがゆえに、とても興味深いものであることは間違いないと思っています。